2017年10月27日

文芸と私 〜52歳の誕生日に〜

10月の日経新聞夕刊の文化欄に,「気鋭歌人の群像」と題された評論が4回連載された。若い歌詠みの方々の言語感覚の鋭さと,表現されている内実の深淵に驚嘆しつつも,「これは自分にはできない」と思った。

俳句や短歌が「第二芸術」と揶揄されて100年近くなろうとしているが,短歌という表現形式の中で殊更アイデンティティを顕示する必要があるのだろうか,という気がしてならない。

短歌和歌は1000年以上の歴史を持っている。千古の時を超えて今も詠み継がれるものは,相聞,挽歌,羈旅,四季など単純で素直な感情の発露なのではなかろうか。

自分のような素人の歌詠みにとっては,短歌は街角のスナップ写真である。美しくも儚いものを見,その音,匂い,手触りを言葉に置き換えて,歌として記憶にとどめる。ただそれだけのことである。

生きざまという言葉はあまり好きではないが,自分はアイデンティティを生きざまそのもので体感する主義である。生きざまの中で変化を楽しみつつ,ふと目についた風景や心象をただ書きとめる,「下手な歌詠み」を続けていきたい。



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posted by (PN)岡鷹男 at 09:00| Comment(0) | その他,雑記